句集「西瓜の種」


残したい自作俳句を紡いでいきます
by 金太郎
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朝日俳壇入選作品から(4月22日)

人一人犬一匹の花筵       保坂倶孝
どうしようもない僕にも花吹雪  富岡信明
北国に花の吉野をなつかしむ   信清愛子
花の奥水の奥へと鯉の影     森住昌弘
花を追ふ健脚羨し西行忌     吉田敦子
春の田の混沌として水を待つ   渡邊 隆
若者の寮に百年花吹雪      西山 亟
輪郭のみな失せてゆく朧の夜   遠藤嶺子
若鮎の宙より落ちてまた跳べり  山本けんえい
達治忌へ桜前線到達す      今村克治
春愁や乳房の位置の定まらぬ   間渕昭次
悪戦苦闘のただ中に柏餅     熊瀬川貴晶
どの山も肩なだらかに笑ひけり  笠井 彰

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# by haikutarou | 2018-04-22 16:23 | 朝日俳壇

朴の花

晩学は孤独なりけり朴の花
行く春の指折りしてる厠かな
投函のかろき鼓動や春の宵

 締め切りぎりぎりの真夜中のポストに投函するのは何とも言えない気持ちになります。何とか仕上げた開放感、自信ある時の期待感・・・たまらないです。そんな甘い幸福な気持ちは結果発表間でのことで「ああ!」で終わります。一週間くらいは落ち込みますが徐々に次に向けて気持ちを高めていくという繰り返しをしています。
 我ながら偉いと思う。

(朴の花)
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# by haikutarou | 2018-04-21 17:21 | 「西瓜の種」(自作句集)

花みずき

ごみ出しの後の背伸びや花みずき
残る歯をせつせと磨く老いの春
独り居の気立てよろしき木の芽風

 俳句雑誌を読むと大正末から昭和一桁から年代生まれの長老が威風堂々と若々しい俳句を詠まれていることに驚きます。時々に弱気の虫が出る私などは「老いるのはまだまだ早い」と活を入れられそうです。そんな長老に負けずと若い俳人の活躍も近年ことに目立って来ました。何の世界でも若手の活躍するところには希望があり嬉しいことです。
 長老の元気溌剌な姿を紹介し、才能のある若者を発掘しようという俳句雑誌の姿勢に敬意を表しながら毎月の発売日を心待ちにしています。 
 俳句歴40年の大ベテランと一年未満のひよっ子、会社の社長と派遣社員も平等に俳号で呼び合い、秀句には感嘆し合い、佳句にするために研鑽し合う句会に出ていると老いてはいられない気持ちにさせてくれる、よき余生の相棒となっています。
 
(花みずき)
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# by haikutarou | 2018-04-20 19:53 | 「西瓜の種」(自作句集)

夏近し

春雨に音色をつけて軒雫
行く春や見上げてをりぬ窓灯り
余生とは振り返ること夏近し

『60歳からの人生において正面きって向かい合いこちらから仕掛けていけば、こんなにやり甲斐生き甲斐のある人生の時は他にあるものではないのです』と言い切ったのは元都知事の石原慎太郎氏(老いてこそ人生)です。この言葉を信条に老いの余生を過ごしているが、現実には段々と季節の変わり目が厄介になって来つつあります。

(石楠花)
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# by haikutarou | 2018-04-18 17:08 | 「西瓜の種」(自作句集)

朝日俳壇入選作品から(4月15日)

海に道山に道あり虚子忌かな    碓井ちづるこ
円周率春の愁ひとなりにけり    上田秋霜
此の花に間に合うた人合わぬ人   酒井湧水
老いてなほ気になる流行夏帽子   引地こうじ
囀の一斉に止む間合ひかな     ハルツォーク洋子
石庭にすつと溶け込む落椿     熊埜御堂義昭
こころねもやさしくなりし桜かな  船山セツ子
全山のかるくなりたる桜かな    森本幸平
行く春や狼哭き鮫の目は泪     瀧上裕幸
凧揚げて人は小さくなりにけり   服部康人

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# by haikutarou | 2018-04-17 19:42 | 朝日俳壇

清川村吟行(その3)

吟行句会は即吟で投句しますから、後で推敲すると良い句になる可能性があります。見えた物を取って付けたような季語になり勝ちです。そこら辺を学習してみます。

耳を掻き背を掻く羅漢躑躅寺  園子
 合評でも指摘されていますが、下五の季語が決まれば大特選になる可能制もある作品だと私も思います。羅漢像の描写とはいえ、人の生活にも準ずる内容ですから、「時候」か「天文」が合いそうです。では今の季節から探ってみると「春の果て」「花曇」辺りなら一応落ち着きそうです。
 ホントに面白い内容ですから、もっと面白い季語がありそうですからじっくりと探って欲しいです。

しだれ桜誰に似たるや羅漢像  まさ一
 この句も季語が動きそうです。見えたもの何を持ってきても合いそうでホントに悩みます。この場合は「や」切れの季語を置くことで季語が強調されます。
 もう一つ、「誰に似たるや」が曖昧で作者の思いが弱くなります。「誰かに似てる」と限定した方が作者の思いが強まり、読者の余韻が広がります。
〈葉桜や誰かに似てる羅漢像〉葉桜の季節は人と人の出会いと別れの季節ですから読者自身の身にも置き換えて読んでもらえそうです。

酸模や皆で味見をしたりけり  虹子
 吟行の様子で楽しそうですが、これでは単なる報告です。俳句の基本は一人称ですから、楽しい舞台を自分用に仕立て直しが必要です。誰かの面白い仕草をちゃっかり戴いて自分のこと様に詠んでもいいし、誰かの仕草を面白可笑しく創作しても良し(誰かさんも笑えるようなもの)それが吟行の醍醐味だと思います。「酸模」は「すかんぽ」と平仮名書きのほうが良いのかも知れませんね。
〈すかんぽを噛んで酸つぱい味見かな〉

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# by haikutarou | 2018-04-16 16:09 | 自句自解・出会いの秀句

清川村吟行(その2)

今回の吟行句会は新緑の美しさに触発されたかのように秀句多く選句して、どきどきとときめく程に楽しい句会だった。やはり句会は選句にうはうはどきどきしてこそ楽しめると再認識したしだいです。そこで5句ほど選び小生なり鑑賞させて頂きます。じつは私は当日は遅刻して、吟行には間に合わず、殆ど句会だけの参加でしたが、それぞれが写生俳句の達人たちで吟行に参加してなくても判る描写力は流石だと思います。

大岩を神とし祀る蝮蛇草    小径
一読して、日本武尊の大蛇退治のことを思いました。それほどに季語の「蝮蛇草」がつきすぎと思う位にぴたりとはまって、本日の最多得点句で私の特選でもありました。作者は他にも〈山門に鱗の紋や風光る〉があります。

山霞むかつて北条統べし村   国彦
作者は地元清川村の住人で、清川村をこよなく愛し、かつ地元の歴史にも研鑽されているのであろうことを思わせます。こんなにも山深い所まで小田原北条氏の遺跡のあること知り興味津々でした。 

春の雲動けば山の彩を変へ   波
当日は新緑の一番綺麗な頃で木々の種類のよって微妙に異なる新緑の色が変化を雲の流れで変化しているような錯覚を思わせる描写に読者をうならせます。

書を開き目を閉ず羅漢すみれ草 翠
羅漢像とすみれの取り合わせで、大きな羅漢像の細かいとこまでの描写が実際に見てない読者を納得させ、野地すみれの可愛さと何となく合っていて「すみれ草」は動かないと思います。

山吹や堰の水音烈しかり   結季
山吹の清楚さと烈しい流水が奏で合うハーモニーに魅了されました。ただ合評で指摘された文語文法の形容詞の「かり止め」は「かりけり」が正解ですが、これはベテラン俳人でもしばしば間違う項目らしく酌量の余地はあろうかと思います。私も使ったことはありません。
(明日はもう一日続きを更新します)

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# by haikutarou | 2018-04-15 00:57 | 自句自解・出会いの秀句

清川村吟行

朝取りの籠に一枝の花蘇枋
ひそと咲く十二単や破れ祠
夏めくや休業中の雑貨店

 青草句会の連中と清川村役場周辺の吟行に出掛けました。まさに新緑の真っ盛りで黄緑から紅殻色までそれぞれの木々が斑点のような模様をつくり、カメラでぱちりではなく、キャンバスに色を塗りたくってみたくなるような風景でした。
 3月から花粉症で野外散策を控えていたので、晩春の光り眩しくてもうサングラスが必要なくらいでした。
 写真の花蘇枋は好きな花ですがもう花の終わりまぎわでピンクの色が薄くなっていました。珍しい野草も見つけました。十二単(じゅうにひとえ)です。子の野草は似た種類が多く、正確には一寸自信ありません。
 「夏めくや」の句は山野は百花繚乱の中バス停傍の雑貨屋さんが半休業の様な状態でした。昔は利用客の多い店だと記憶していたので自然との対比でその哀れさを表現したかったのです。

(花蘇枋(はなずおう)
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# by haikutarou | 2018-04-13 22:51 | 自句自解・出会いの秀句


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