山本健吉の現代俳句(その4)

冬蜂の死にどころなく歩きけり   村上鬼城

 「彼は貧しいもの、虐げられたもの、弱いもの、小さいものなどに対する暖かい庶民的愛情をもっていた。よく一茶と比較されているが、一茶のようにひにくれたところがなく、人間的に暖かく、蹄館的、世間を恐れ、宿命に安ずるふうが見える。それだけに一茶のように鋭い皮肉や、反抗的身ぶりは認められない」というのが著者のみた村上鬼城俳句であり、 ことに一茶と比較することで村上鬼城の俳句感が見えてくる。
 揭句も老いていく作者と重なり悲哀を感じさせて辛いものがある。


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by haikutarou | 2017-09-15 08:21 | 名句鑑賞 | Comments(0)