連載、草深昌子句集「金剛」を読む(その2)

柿食うて書けば書くほど手暗がり  草深昌子

 作者は柿好きで知られる正岡子規の句集か評論を読みながら何かを書いています。しかし書けば書くほどに奥が深くなっていき、最初に書いた方の文章とつじつまが合わなくなってしまったのでしょうか。そこら辺を「書けば書くほど手暗がり」との表現になったであろうというのが私の解釈です。

 季語の「柿食うて」で多くを語らず表現させる手法は学びたいもので



子規の顔生きて一つや望の月  草深昌子

 季語は「望の月」で旧暦8月15日の満月を見上げながら、現代俳句の生の親として多くの俳人に現在でも大きな影響を与え続けている正岡子規のそこを「生きてひとつや」といっています。そして子規の肖像写真は少ないということとも掛けていて、あの横顔のもの一つしか知りません。

 上手い巧い表現で季語をよく利かせています。好きな一句です。


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by haikutarou | 2017-09-15 11:02 | 句集鑑賞 | Comments(0)