連載、草深昌子句集「金剛」を読む(その3)

  七夕の傘を真っ赤にひらきけり   草深昌子

 「七夕の傘を真っ赤にひらきけり」、これは、「ええ?」と頭をかかえる難解な俳句ですが、作者の同人参加している「ににん」の代表、岩淵喜代子氏が名解説をしておられるので、それを引用してみます。
 「普通に言えば赤い傘を開いたという叙述なのだが、その赤いという形容詞を動詞的な使い方をしているのだ。そうしてこの作者が詠むと(傘を真つ赤にひらきけり)となる。まるで開くたびに様々な色に変化させられるかの如く。この巧みさは、七夕の季語斡旋からはじまっている。この季語によって、いよいよ傘の赤さが際立つのである。作者の文体と言える表現方法である」、流石に活動を供にされている俳人同士であり理解度が一味違います。俳句を読むとはこういうことなんですね。


by haikutarou | 2017-09-19 09:17 | 句集鑑賞