山本健吉の現代俳句(その13)

   谺して山時鳥ほしいまま   杉田久女

 「大正五,六年ごろから『ホトトギス』に投句を始めて、当時のホトトギス作家たる鬼城・蛇笏・石鼎・月舟・泊雲らと巻頭を競った。その前後してかな女・より江・みどり女・せん女・しづの女などの女流俳人が輩出した」

   
   足袋つぐやノラともならず教師妻   久女

 久女の句で私が好きな作品です。久女の作品からみて、かなりの男勝りの性格だっただろうと想像されますから、教師の妻として関東より遠く離れた北九州小倉に住まざるを得なかった境遇にかなりの苛立ちをもっていたのではないかと思われます。カタカナ書きした「ノラ」に、その複雑な想いを表現したかったのかもしれません。

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by haikutarou | 2017-11-17 12:53 | 名句鑑賞 | Comments(0)