風花

風花や貴婦人走る津和野路に
林の中の裸婦像笑みしまま
ハンガーの移り香乱れ室の花
思はずも冬至粥なり夕厨

私が親元を離れて親父の田舎で祖父と暮らし始めたのは小学校入学を来年にひかえた時だった。当時祖父の家には高校生の叔母いた。思わずも弟分が出来て興味津々だったのであろう、ずいぶんと可愛がってもらった。木登りや海での泳ぎは出来ないと子供なりに生きていけない世界だった。
今でも柿好きの私の事を覚えていて、自分で取ったものだ送ってくる。ある年の帰省の際に、山口線の蒸気機関車に乗りに行こうという話しになって、急遽出かけたが蒸気機関車は休日の一日一往復だという事も知らずに結局「C57」の貴婦人には乗り損なったが普通電車で行った津和野では駅前で自転車を借りて二人でサイクリングした。何だか青春のような風が吹いていた記憶がある。当時は70歳は越えていたと思うが、今でも元気な姉のような叔母である。

a0376672_11290657.jpg



by haikutarou | 2017-12-21 11:42 | 「西瓜の種」(自作句集)