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カテゴリ:「西瓜の種」(自作句集)( 112 )

渓流にて(奥多摩)

虫飛んで魚ひるがへる薄暑かな
山吹や山女魚釣師の低き声
沢渡る蜂の羽音や藤の花

(山法師)
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by haikutarou | 2018-04-29 13:53 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

夏来る

恋などと言ひつ見てゐる猫の恋
お先にと逝つたあいつの夏帽子
ボートには少女の名前五月来る

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by haikutarou | 2018-04-28 15:49 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

朴の花

晩学は孤独なりけり朴の花
行く春の指折りしてる厠かな
投函のかろき鼓動や春の宵

 締め切りぎりぎりの真夜中のポストに投函するのは何とも言えない気持ちになります。何とか仕上げた開放感、自信ある時の期待感・・・たまらないです。そんな甘い幸福な気持ちは結果発表間でのことで「ああ!」で終わります。一週間くらいは落ち込みますが徐々に次に向けて気持ちを高めていくという繰り返しをしています。
 我ながら偉いと思う。

(朴の花)
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by haikutarou | 2018-04-21 17:21 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

花みずき

ごみ出しの後の背伸びや花みずき
残る歯をせつせと磨く老いの春
独り居の気立てよろしき木の芽風

 俳句雑誌を読むと大正末から昭和一桁から年代生まれの長老が威風堂々と若々しい俳句を詠まれていることに驚きます。時々に弱気の虫が出る私などは「老いるのはまだまだ早い」と活を入れられそうです。そんな長老に負けずと若い俳人の活躍も近年ことに目立って来ました。何の世界でも若手の活躍するところには希望があり嬉しいことです。
 長老の元気溌剌な姿を紹介し、才能のある若者を発掘しようという俳句雑誌の姿勢に敬意を表しながら毎月の発売日を心待ちにしています。 
 俳句歴40年の大ベテランと一年未満のひよっ子、会社の社長と派遣社員も平等に俳号で呼び合い、秀句には感嘆し合い、佳句にするために研鑽し合う句会に出ていると老いてはいられない気持ちにさせてくれる、よき余生の相棒となっています。
 
(花みずき)
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by haikutarou | 2018-04-20 19:53 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

夏近し

春雨に音色をつけて軒雫
行く春や見上げてをりぬ窓灯り
余生とは振り返ること夏近し

『60歳からの人生において正面きって向かい合いこちらから仕掛けていけば、こんなにやり甲斐生き甲斐のある人生の時は他にあるものではないのです』と言い切ったのは元都知事の石原慎太郎氏(老いてこそ人生)です。この言葉を信条に老いの余生を過ごしているが、現実には段々と季節の変わり目が厄介になって来つつあります。

(石楠花)
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by haikutarou | 2018-04-18 17:08 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

葉桜にて

大屋根の庇は深き蜥蜴出づ
山向かふ雲より白く梨の花
裏山にふた鳴きしたる初音かな
行く春や丘の梢に日のひかり

段々と俳句が難しくなっていく気がしている。4月から「量より質」でたとえマイブログでもちゃんと精査して掲載しようと意識を変えた途端に俳句が出来なくなり、この四五日頭を抱えている。というわけでこれヵらはブログ更新の頻度が落ちると思う。「なんだ!それでこの程度か」とは思われるかも知れないが何事も変わり目には思うようにいかないものなのです。その内にと思いながら、これが限界かもという思いもある。


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by haikutarou | 2018-04-06 20:57 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

草を摘む

地蔵堂の庭に箒目四月入る
切株に二人掛けする花疲れ
朧月花の名残を打ち揃ひ
草を摘む日傘の人の顔見せず

 子供の頃、母とよく草摘みに出掛けた思い出がある。父を亡くしてしょんぼりしている私を可哀想と思ったのか外に連れ出して遊んでくれた。今から思えば自分だって辛かっただろうに子供の前で弱さを見せない人だった。
 よく覚えているのは、こどもの日には武者人形を飾り、柏餅の葉っぱを摘んで柏餅を一緒に作ったことだった。その柏餅の葉っぱだが、関東の柏餅と葉っぱが違うことに気付いた。田舎で使っていたのは本物の柏の葉っぱではなく「サルトリイバラ」というつる性の植物の葉っぱだった。蒸すと葉っぱにほんのりした独特の香りがあり、今でも山歩きでこの葉っぱを見つけると懐かしさでいっぱいになる。
 九州出身の友や大阪出身の友に聞いても柏餅の葉っぱはこのサルトリイバラというから、当時は関西以西ではれが常識だったようだ。そもそも、関西以西には柏のような落葉樹が少ないのかもしれません。私も関東にきて紅葉とか落葉という風景を認識した気がする。


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by haikutarou | 2018-04-03 11:29 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

大鷺(ダイサギ)

大鷺や三月尽に首伸ばす
フリスビー飛び交うふ原の蛇苺
悠々と二羽を従えへ残る鴨
大仰に歩く人ゐて春深し

 大鷺(ダイサギ)は脚が長くてゆっくり浅瀬を歩く姿は格好いいです。いつ見て一羽でで孤高の鳥でホントに憧れてしまいます。今朝の散歩で急に首を伸ばして私と目が合いました。こんなとは初めてで、いつもは無視されて見向きもしないのにどうしたんだろうと気になったりします。そろそろ北へ帰る頃だなあーと思ったりしたのかも知れません。

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by haikutarou | 2018-03-31 17:29 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

すかんぽ

連翹や庵に人なく風絶へず
音立てて椿の落つる長屋門
春暁の大鷺首を伸ばしたる
菜の花に酔うて蝶々白昼夢

 月末の雑誌等への投稿を済ませてほっとしています。
3月一ヶ月間に詠んだ俳句の数は124句でした。その中から10句余りを自選するのですが、相変わらずこれはという秀句の少なさにがっくりと肩を落とします。やはり詠んだ当初は「うーん、よい句だ」と自画自讃する訳ですがこうして、まとめて読みみ直してみると感動が伝わらりません。
 〈すかんぽの伸び代試す如くかな〉
 吾が伸び代はどうなんでしょうか?改めて俳句は難しいです。

(すかんぽ)
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by haikutarou | 2018-03-30 17:07 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)

春の宵

古刹とは風さへゆかし鴨足草
洋館を取り囲みたる諸葛菜
連翹や庵に人なく杖二本
風の鳴る音の切なき春の宵

 次々と花が咲き始め、木々が芽吹いていく様子は子供心にも心和み、絵に描いたり、作文に書いたりするのが好きだった。でも日が暮れて肌寒くなる春の宵は好きではなかった。「春の宵」という兼題で俳句を詠もうとすると、先ず浮かんで来るのは子供の頃の風景なのです。ことに最近はその傾向が強くなっていく気します。昨日のこともすっかり忘れているというのに不可解です。

(鴨足草(ゆきのした)の花)
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by haikutarou | 2018-03-25 23:15 | 「西瓜の種」(自作句集) | Comments(0)